2017年1月26日木曜日

個人的2016年ベストゲーム

1、スルージエイジズ
2016-12-18 18.33.20
NGOから日本語版が出されたこのゲームが今年の個人的ベストである。この手の文明発展ゲームは、1ジャンルとしてそれなりの数が出ているが、文明発展というテーマのどの部分をピックアップしてゲームにするのかで好みの違いが出るゲームで、Sid Meier’s CivBGは自分には合わなかったので、名作と名高い今作も自分に合うのか不安だったが、その不安を払しょくする面白さだった。

ちまちま、内政を切り盛りして、すこしづつ文明を発展させていく資源管理の部分、内政のアクションポイントと、共通ディスプレイに並べられたカードを獲得するアクションポイントが共通なため、どのカードを獲得しどのカードをあきらめるのか、どの分野の発展を犠牲にし、どの分野をより早く発展させるのかの部分で、毎ターンの決断が最終的に大きく得点に影響することになる。
また、他プレイヤーとの絡みでは、先ほど紹介したカード獲得の他に、軍事力による侵略というファクターがあり、ここは非常に好みの分かれるところであろう。個人的には気を抜いていると逆転できなくなり、リタイア並みの損害を被るが、軍事に血道を上げても必ずメリットに結びつくわけではないという、基本マイナスであり、上手く使えばプラスになるという絶妙の按配が気に入っている。(フェルドのマイナスポイントのように実質ゲームから脱落(1位になれなくなる)ではなく、本当にリタイアに追い込まれるのである、この緊張感がゲーマーズには必要だ)
カードの枚数把握や、全体の流れ、カードの強弱・使い方を知ってからが本番のゲームがスタートするタイプのやりこみゲームであることは間違いなく、これからも積極的に遊んでいきたい作品である。
この大作を日本語化してくれたNGOは、日本語化だけでなく、カードのエラッタに対しても、差し替え分のカードを配布するという、まっとうで真面目で金と手間のかかる対応していただき、立川に足を向けて寝られない年であった。(正直最初にツイッターで反応した時はこんな対応になるとは思っていなかった、ただ単にHPで正式に告知してほしいなと思っただけだった)
2、ティチュー

4人戦専用のペアで行う大富豪。トランプに4枚の特殊札がついているだけのゲームなのだが、ティチュー宣言での点数のふり幅が大きく、スコアリングに気持ち良さがあるゲーム。それでいて、チーム戦であることと、配りきりであることで、かなりの部分に推測が効くため、スキルが生かされる場面も多々あるところがナイスポイント。大富豪系では文句なしのトップレベル。今年、購入できたので比較的数を回すことができた。数を回してさらに輝いてきたのでベストにランクイン。
3、カヴェルナ
昨年に続き、この作品をあげさせていただいた。今年出たアグリコラのリヴァイズド版はカードが明らかに少なすぎるため、あんまり遊んでない。
西高島平で開催されている「ゆいボド」に同好の士が集まっていることもあり、今年も数多く遊ぶことが出来た。世間では一目見て、公開のボードになったから、アグリコラよりも多様性がないし、リプレイ性もないだろうと書かれることも多かった作品だが、(カードゲームであるアグリコラよりも多様性はもちろん少ないですが、)リプレイ性は劣ることなく存在する。人数ごとに資源の重要性の比重が変わるように作られた人数用ボード、新しく追加された武装の要素が、実は他のプレイヤーとの絡みとなっており、非常に完成度の高い作品だと改めて思う。
拡張が望まれるところだが、ウヴェ先生は精力的に新作品を作っているため、多忙なのか拡張の声を聴くことは今年もなかった。来年こそアナウンスのあることを極東からお祈りしている。(決して願望ではなく、拡張自体の検討はされている旨のBGGフォーラムへの書き込みがある、もはやかなり前の書き込みになってしまったが…)
4、コードネーム
2016-09-24 19.15.35
連想ゲームの派生なのだが、暗殺者カードの存在、チーム戦、場に並んだカードから連想するという縛りのおかげで、プレイヤーが工夫する余地のたっぷりあるゲームになっている。また、自陣のワードを当て切ったらその時点で勝利となるため、ゲームをやっている間は、相手のリードを気にしながら、どれくらいの連想にするのかかんがえなくてはいけないものになっており、ただのアクティビティでなく、競争的なゲームとして楽しむことができる。
説明書に書いてある通りにチーム全員がスパイマスターをするまで順繰りに回すのがお勧め、だんだん気心が知れてくるし、いろんな人がゲームマスターやった方が実際は楽しい。
年末に出た、ピクチャーズは本家よりかなり軽くなっている、場札の数も少ないし、絵なので禁止されるカテゴリーもほとんどなく誰でもプレイしやすい作品になっている。その代わりに競争性は下がっている(ある程度ならだれがやっても同じ)になっているので、本家に慣れたメンバーは本家と混ぜたり、暗殺者との遭遇バリアントを試そう!
番 外
・Red7

チャデクゲーからひとつ。2人用短時間複雑ゲームという非常に矛盾したカテゴリーでは傑作である。最低でも、ドローの追加ルールと得点の追加ルールを入れたところから輝きだすゲーム。自分の場と中央どちらかにカードを出すだけのゲームですら、チャデクの手にかかればここまで煩雑かつゲームおたくが作ったゲームでござい!という味付けにできるという作者の味の強さを見せつけるような作品。
めんどくさい処理で悩ましいゲームがしたい、けど、いつでもやめられるくらいの時間しかないという限定された状況にぴったりのゲーム。

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